直流電気機関車(読み)ちょくりゅうでんききかんしゃ(英語表記)DC electric locomotive

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「直流電気機関車」の意味・わかりやすい解説

直流電気機関車
ちょくりゅうでんききかんしゃ
DC electric locomotive

直流電流 (1500v,3000v) を取入れ,直流直巻電動機を作動させて走る機関車。引張り力にすぐれており,貨物などの牽引用に適している。電気機関車が発明されて以来,第2次世界大戦後にフランスが交流式の開発に成功するまで,電気機関車は直流式であった。ただ,直流送電変電所などの多数設備が必要なため,直流式は大きく後退,交流式の電気機関車に転換された。 1912年に日本で初めて運転された電気機関車 EC40型も直流式であった。

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世界大百科事典(旧版)内の直流電気機関車の言及

【電気機関車】より

…20世紀に入ってからは各国とも輸送量の多い線区を中心に電化が進展し,直流では1500~3000V,交流では主として単相15~25kVと高電圧化し,電気機関車も大型,高速,大出力のものとなった。 電気機関車用の電動機としては,起動時のトルクが大きく速度制御の容易な直流電動機が適しているため,当初は直流電気機関車が主流であった。その後,とくに欧米の諸国では,1列車当りの輸送量の増加,列車の高速化とともに列車全体の所要出力が増し,直流電化方式でこれに対応するためには地上の変電設備などの増大が必要となった。…

※「直流電気機関車」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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