日本大百科全書(ニッポニカ) 「真如堂縁起」の意味・わかりやすい解説 真如堂縁起しんにょどうえんぎ 室町後期の絵巻。3巻。真如堂の通称で知られる京都・真正極楽寺蔵。真如堂の本尊の阿弥陀如来(あみだにょらい)の由来や、真如堂創建の次第などを説いたもの。詞(ことば)は後柏原(ごかしわばら)天皇、三条西実隆(さんじょうにしさねたか)らの筆になり、絵は掃部助(かもんのすけ)久国が描く。描写は漢画的な手法を交え、また金泥(きんでい)の地と極彩色の対比が鮮烈な画面を構成している。下巻の奥書により1524年(大永4)に完成、奉納されたことがわかる。画中に応仁(おうにん)の乱のときのありさまが描かれ、史料としても貴重。重要文化財。[村重 寧] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例