朝日日本歴史人物事典 「真恵」の解説
真恵
生年:弘安2(1279)
13~14世紀の法律家。「しんね」とも。平安時代以来,法律を家業とする明法家として知られた中原氏の出身で,父は章継,兄に章任,是円がある。後醍醐天皇の建武新政下に,兄是円と共に雑訴決断所の寄人に挙げられ,建武1(1334)年8月の編成(8番制)によれば,是円は2番,真恵は5番に属した。足利尊氏の離反によって建武政府が倒れたあと,是円,真恵兄弟は尊氏に召され,その諮詢に答えて,幕府の再建に当たっての政道の要綱17条を答申した。建武3年11月7日付の建武式目がこれである。<参考文献>今江広道「建武式目の署名者,是円・真恵の出自」(『日本歴史』1978年2月号)
(佐藤進一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報