真田紐(読み)サナダヒモ

デジタル大辞泉 「真田紐」の意味・読み・例文・類語

さなだ‐ひも【真田×紐】

太い木綿糸で平たく厚く織る紐。天正(1573~1592)のころ真田昌幸さなだまさゆきが刀のつかを巻くのに用いたところからの名という。真田打ち

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精選版 日本国語大辞典 「真田紐」の意味・読み・例文・類語

さなだ‐ひも【真田紐】

  1. 〘 名詞 〙 組紐一つ。太い木綿糸で平たく厚く編んだ組紐。天正(一五七三‐九二)の頃、真田昌幸が刀のつかを巻いたところからこの名が生じたという。真田打真田緒。真田。〔随筆安斎随筆(1783頃)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「真田紐」の意味・わかりやすい解説

真田紐
さなだひも

真田打(うち)、真田編(あみ)、真田織(おり)、真田緒(お)などともよばれ、略して真田ともいう。材料は主として木綿、幅は1~5センチメートル程度の扁平な紐で、経糸(たていと)は細く、緯糸(よこいと)は太い。起源は、天正(てんしょう)(1573~1592)のころ、信州上田城主、真田幸村(ゆきむら)の父昌幸(まさゆき)が刀の柄(つか)にこの紐を巻き、人々が真田打とよび始めたからという。あるいは、幅の狭い織物紐を狭織(さのはた)とよんでいたものが真田になったという説もある。

[原野光子]

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改訂新版 世界大百科事典 「真田紐」の意味・わかりやすい解説

真田紐 (さなだひも)

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世界大百科事典(旧版)内の真田紐の言及

【真田織】より

…経糸を密にした平経畝(たてうね)組織または綾織で,縞が入っている。幅は1.5~10cmくらいまで各種あり,細いものは真田紐と呼ばれ,おもに巻物や木箱の紐などに使われる。ほかに編物,組紐製もある。…

【ひも(紐)】より

…組紐は古来,紐の本命と考えられたものであり,直衣(のうし)の緒(お),鎧冑の縅(おどし)糸,太刀の緒や柄(つか)糸,帯締め,羽織紐などに使われる。織紐のうちで代表的なものは真田(さなだ)紐(真田織)で,平たい形状なので箱物の紐,掛軸の吊(つり)紐に適しており,真田幸村の考案になるものと伝えられている。編紐は寝間着(ねまき)紐に適しており,裁紐はコートの前身奥につけて,隠し紐としたり,革の裁糸を甲冑の緘糸に用いる。…

※「真田紐」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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