出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
長野県中東部、小県郡(ちいさがたぐん)にあった旧町名(真田町(まち))。現在は上田(うえだ)市の北部を占め、東は群馬県に接する。旧真田町は1958年(昭和33)長(おさ)、傍陽(そえひ)、本原(もとはら)の3村が合併して町制施行。町名は真田一族の発祥地であることによる。2006年(平成18)上田市に合併。旧町域内を国道144号、406号が通じる。傍陽、本原地区は近世初期から成立していた純農村。北東部の長地区は四阿(あずまや)山麓(ろく)の菅平(すがだいら)とよばれる標高1300メートルほどの火山山麓高原を中心とする地で、長く隔絶された地域であったが、明治になりようやく開拓が進められた。本原は真田一族の本拠地で、戦国時代の居館跡(県史跡)が残る。四阿山中腹の的岩(まといわ)は天然記念物。菅平高原は夏のキャンプ、スポーツの合宿地、冬のスキー場、別荘地などとして開発が進んでいるが、県を代表する高原野菜の産地でもある。角間(かくま)渓谷に真田氏の隠し湯といわれる角間温泉がある。
[小林寛義]
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