家庭医学館 「眼窩蜂巣織炎」の解説
がんかほうそうしきえん【眼窩蜂巣織炎 Orbital Cellulitis】
副鼻腔(ふくびくう)やまぶた(眼瞼(がんけん))の感染症が、眼窩(眼球(がんきゅう)が入っているくぼみ)内におよんだ状態で、眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)ともいいます。
蓄膿症(ちくのうしょう)などの鼻の病気や、霰粒腫(さんりゅうしゅ)などのまぶたの感染症を放置したため、感染が眼窩内に波及しておこります。
まぶたの腫(は)れが強く、眼球が動きにくいため、複視(ふくし)(ものが二重に見える)を生じやすくなります。とくに子どもや高齢者では発熱をともないます。
[治療]
めやに(眼脂(がんし))を細菌培養して、原因となっている細菌をつきとめ、効果の強い抗生物質を使用します。必要であれば耳鼻科医(じびかい)に連絡し、蓄膿の手術を行ないます。
[日常生活の注意]
蓄膿がある人は、蓄膿の症状が悪化したとき、前述の症状がでないかどうかを常に注意すべきです。これらの症状が疑われた場合は、なるべく早期に抗生物質を使用する必要があります。