着際(読み)キギワ

デジタル大辞泉 「着際」の意味・読み・例文・類語

き‐ぎわ〔‐ぎは〕【着際】

着物など身につけるものの端の部分
かうがいにて、障子ごしにはかまの―を刺しければ」〈曽我・六〉
着物などを身につけたようす。着こなしのぐあい。
「袴の―烏帽子つき、河津殿にさも似たり」〈浄・大磯虎〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「着際」の意味・読み・例文・類語

き‐ぎわ‥ぎは【着際】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 着物や、かぶりものなどの端の方の部分。
    1. [初出の実例]「笄にて、障子越しに、袴のきぎはを刺しければ」(出典:曾我物語(南北朝頃)六)
  3. 着物を着たようす。また、冠や帽子などをかぶったぐあい。着たりかぶったりする手ぎわ。着っぷり。
    1. [初出の実例]「烏帽子のきぎは、鬢つきまでも、いか成る公卿殿上人にもすぐれたり」(出典:御伽草子・物くさ太郎(室町末))
  4. 着物やかぶりものなどを身につけたばかりの時、また、それを身につけようとする際。

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