矢田皇女(読み)やたのひめみこ

改訂新版 世界大百科事典 「矢田皇女」の意味・わかりやすい解説

矢田皇女 (やたのひめみこ)

応神天皇の皇女。《古事記》では八田若郎女(やたのわきいらつめ)。母は和珥臣(わにのおみ)の祖日触使主(ひふれのおみ)の女の宅媛(やかひめ)。同母兄に菟道稚郎子うじのわきいらつこ),妹に䳄鳥皇女(めとりのひめみこ)(隼総別皇子(はやぶさわけのみこ)・雌鳥皇女)がある。仁徳天皇妃となるが,《古事記》では皇后磐之媛(いわのひめ)の嫉妬により身を引く。《日本書紀》では磐之媛の死後に皇后となる。子はない。祖父ヒフレノオミの名は仁賢天皇妃の父としてもあり,矢田皇女も他の和珥氏出身皇妃と同様その実在は疑わしい。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

106万円の壁

会社員に扶養されるパートら短時間労働者は年収106万円以上になると厚生年金保険料などの負担が生じて手取りが減る。将来の年金額は手厚くなるが、働き控えを招く「壁」とされ、企業の人手不足の要因となる。厚...

106万円の壁の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android