隼総別皇子雌鳥皇女(読み)はやぶさわけのみこめとりのひめみこ

改訂新版 世界大百科事典 「隼総別皇子雌鳥皇女」の意味・わかりやすい解説

隼総別皇子・雌鳥皇女 (はやぶさわけのみこめとりのひめみこ)

記紀にみえる仁徳天皇の庶弟妹。天皇は隼総別皇子を仲人として,雌鳥皇女に求婚したが,皇女はハヤブサワケと通じ,仁徳をたおすことをそそのかしたために二人は軍勢に追われて宇陀の曾尓(そに)(紀では伊勢の蔣代野(こもしろのの))で殺害された。仁徳天皇は名を大鷦鷯(おおさざき)ともいい,登場する人物の名がすべて鳥に関連すること,表現形式が短い歌謡群を中心につづられた物語として出色であること,《古事記》における皇女は《日本書紀》のそれとは異なり,姉である八田若郎女(やたのわきいらつめ)の待遇をめぐって仁徳天皇に抗議し,意欲的に生きる女性として描かれていること,の3点をこの話の特色としてあげることができる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の隼総別皇子雌鳥皇女の言及

【鷹狩】より

…鷹野,放鷹(ほうよう)ともいう。猛禽類のタカ(オオタカハイタカツミ),ハヤブサ(ハヤブサ,コチョウゲンボウ),ワシ(イヌワシクマタカ)などを馴養して,これらに常食の鳥獣を捕捉させ,それを遣(つか)い手がとりあげる間接的な狩猟法である。猟犬のように獲物を狩人の手元に持ち帰ることはない。…

※「隼総別皇子雌鳥皇女」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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