知的財産活動(読み)ちてきざいさんかつどう

大学事典 「知的財産活動」の解説

知的財産活動
ちてきざいさんかつどう

大学での知的財産活動とは,大学関係者が創出する知的財産の利用と保護に関する業務である。知的財産とは特許権実用新案権,植物新品種の育成者権,意匠権,著作権,商標権,その他の知的財産(商号その他事業活動に用いられる商品または役務を表示するもの,営業秘密その他の事業活動に有用な技術上または営業上の情報)などの法令上の権利または法律上保護される利益を指す。狭義には,大学が発明した特許などの産業財産権を民間企業等に許諾する技術移転(licensing)や研究成果に由来する成果有体物の移転(material-transfer)を指すことが多い。研究大学では制度化・専門職化が進んでいる。種々の取扱いを定める知的財産ポリシーなどを整備,知的財産本部や技術移転機関(Technology Licensing Organization: TLO)等の組織が大学内外に置かれ,専門職(license associates等)が専門的業務に従事する。広義には,実験系・自然科学の研究成果に基づく産業財産権の移転以外に,校章のロゴ管理や出版会の学術出版など幅広い活動が含まれる。
著者: 白川展之

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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