化学辞典 第2版 「石炭の工業分析」の解説
石炭の工業分析
セキタンノコウギョウブンセキ
technical analysis of coal
石炭中の水分,揮発分,灰分,固定炭素を分析する方法.その方法は国により異なるが,JIS規格では,空気中室温で乾燥した試料を用い,水分,揮発分,灰分を定量して,それぞれの割合を質量百分率で表し,これらの合計を100% より差し引いて固定炭素を求める.石炭化度が高くなるに従い,水分は小さくなり,一方,固定炭素分は多くなる.固定炭素分と揮発分との比を燃料比とよぶ.この値は石炭化度とともに大きくなるので,石炭の分類やその特性を表す指標として用いる.灰分は燃焼残さで,石炭中に含まれる非燃焼性の鉱物質が変化したものである.[別用語参照]石炭灰
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報