石田館跡(読み)いしだやかたあと

日本歴史地名大系 「石田館跡」の解説

石田館跡
いしだやかたあと

[現在地名]黒部市石田

石田は古くから海沿いの街道に面した所で、戦国期には越後から進攻した上杉軍の通過地ともなっていた。永禄一二年(一五六九)八月二三日の上杉輝虎書状(大河原辰次郎所蔵文書)によると、上杉軍は同月二〇日、国境さかい川を越え、各地に放火しながら堀江ほりえ(現堀切か)の城館を攻略し、二一日には石田に人馬を休めている。そして翌二二日には椎名氏の本拠である松倉まつくら(現魚津市)を攻めたという。また元亀三年(一五七二)六月一八日の直江景綱書状(上杉家文書)によると、加賀越中の一向一揆が上杉方の火宮ひのみや(現小杉町)を攻め落し、さらに富山城へ迫った際、援軍として駆けつけた上杉軍の先鋒は石田に滞留している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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