石雲寺(読み)せきうんじ

日本歴史地名大系 「石雲寺」の解説

石雲寺
せきうんじ

[現在地名]松山町千石 大欅

近世には松山郷の領主茂庭氏の足軽屋敷が連なっていた入町いりまち南端にある。曹洞宗。竜門山と号し、本尊釈迦如来像。古くは積雲寺とも書いた。元亀二年(一五七一)鬼庭(のちの茂庭氏)左月良直が出羽国置賜おきたま川井かわい(現米沢市)に創建した。良直の孫の茂庭周防良元が松山郷千石せんごく村に移ると、慶長一〇年(一六〇五)石雲寺を現在地に移し菩提寺とした。知行は三貫四〇文(「諸士前御知行帳」茂庭家文書)。石雲寺の地には松山庄の旧領主遠藤氏が応永一一年(一四〇四)創建した曹洞宗嶺松山万年ばんねん寺があったが、志田郡下中目しもなかのめ(現古川市)に移った。石雲寺は柴田郡菅生すごう(現村田町)龍雲りゆううん寺、千石村の妙伝みようでん院、長尾ながお村の真源しんげん寺、大迫おおばさま(現鹿島台町)三古さんこ寺の四末寺があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android