磨郷(読み)にまごう

日本歴史地名大系 「磨郷」の解説

磨郷
にまごう

和名抄」高山寺本に「尓万国用二万」、東急本に「尓万」の訓がある。現吉備郡真備まび上二万かみにま・下二万を中心とした地域に比定されている。藤原宮跡から「(表)吉備中国下道評二万部里」「(裏)多比大贄」の木簡が出土している。国名を「吉備中国」、郡字を「評」と記すのは大宝令制以前の表記法である。「大贄」は天皇の供御(食料品)として貢納された海産物のことで、この場合は「多比」(鯛)であった。


磨郷
つくまごう

「和名抄」所載の郷。東急本は笊磨とする。訓は高山寺本に「都久末」。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android