地方行政(読み)ちほうぎょうせい

日本大百科全書(ニッポニカ)「地方行政」の解説

地方行政
ちほうぎょうせい

一般に、国の地方行政機関(地方支分部局)によって行われる行政地方公共団体が自己の権限と責任において行ういわゆる地方自治行政のいずれかを意味するとされるが、地方自治行政として理解するのが通常である。日本国憲法の下で地方自治が保障されていることから、地方自治行政には、住民自治と団体自治の二つの要素が備わっていることが必要である。地方自治行政は、国の指揮監督を受けることなく、地方公共団体によって自主的に行われなければならず、かつ、住民の意思を反映したものでなければならない。地方公共団体は、自治事務と法定受託事務を処理するが、両者についての地方自治行政は、地方公共団体の権限と責任において自主的に行われなければならず、法律またはこれに基づく政令によらなければ、国が関与・干渉することはできない。しかし、地方自治法は、法定受託事務に関し特別で詳細な国の関与の仕組みを採用している。

[平田和一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「地方行政」の解説

地方行政
ちほうぎょうせい
local administration

地方公共団体の行政。地方行政の性格は,国家政治体制によって異なり,官僚主義的中央集権国家では一般に地方の自治行政は軽視され,極端な場合には国家行政の一環として運営される。他方,地方自治の伝統が深く浸透している国では自治行政の範囲が広い。第2次世界大戦前の日本の地方行政は官治的府県行政方式で,市町村の自治行政は軽視されたが,1947年の地方自治法によって,市町村も本質的には府県と同格普通地方公共団体として規定され,それらの自治立法権,自治財政権および自治組織権は,拡大,強化された。なお,中央官庁地方出先機関が行う行政を地方行政と呼ぶこともある。

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精選版 日本国語大辞典「地方行政」の解説

ちほう‐ぎょうせい チハウギャウセイ【地方行政】

〘名〙 都府県・市町村などの行なう行政。
内務省官制(明治三一年)(1898)一条「内務大臣は神社、地方行政、議員選挙、〈略〉を監督す」

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