神さぶ(読み)かんさぶ

精選版 日本国語大辞典 「神さぶ」の意味・読み・例文・類語

かん‐さ・ぶ【神さぶ】

〘自バ上二〙 (古くは「かむさぶ」と表記。「さぶ」は接尾語)
万葉(8C後)二・一九九「ひさかたの 天つ御門(みかど)を かしこくも 定めたまひて 神佐扶(かむサブ)と 磐隠(いはがく)ります やすみしし わが大君の」
※万葉(8C後)五・八一三「神ながら 可武佐備(カムサビ)います 奇魂(くしみたま) 今の現(をつつ)に 尊きろかむ」
※万葉(8C後)四・七六二「神左夫(かむサブ)と不欲(いな)にはあらずはたやはたかくしてのちにさぶしけむかも」
紫式部日記(1010頃か)消息文「所のさまはいと世はなれ、かんさびたり」

かむ‐さ・ぶ【神さぶ】

〘自バ上二〙 ⇒かんさぶ(神━)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「神さぶ」の意味・読み・例文・類語

かむ‐さ・ぶ【神さぶ】

[動バ上二]
神らしく振る舞う。神として行動する。
「天つ御門みかどをかしこくも定め給ひて―・ぶと磐隠いはがくります」〈・一九九〉
かみさびる1」に同じ。
「―・ぶる荒津あらつの崎に寄する波間なくやいもに恋ひ渡りなむ」〈・三六六〇〉
かみさびる2」に同じ。
「―・ぶといなにはあらずはたやはたかくして後にさぶしけむかも」〈・七六二〉

かみ‐さ・ぶ【神さぶ】

[動バ上二]かみさびる」の文語形

かん‐さ・ぶ【神さぶ】

[動バ上二]かんさびる」の文語形。

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