神夢想林崎流(読み)しんむそうはやしざきりゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「神夢想林崎流」の意味・わかりやすい解説

神夢想林崎流
しんむそうはやしざきりゅう

近世抜刀術(居合(いあい))の源流の一つ。流祖は林崎甚助重信(はやしざきじんすけしげのぶ)。通説では奥州の住人。出羽国(でわのくに)楯岡(たておか)(山形県村山市)の林之明神(はやしのみょうじん)に参籠(さんろう)すること100か日、夢中に万字剣を感得して、根元居合剣法を工夫発明し、文禄(ぶんろく)~元和(げんな)(1592~1624)にかけて、各地を歴遊、この術を広めたという。門人に高松勘兵衛信勝(一宮(いちのみや)流)、田宮平兵衛重正(成正)(しげまさ)(田宮流)、片山伯耆守久安(ほうきのかみひさやす)(伯耆流)、東下野守元治(とうしもつけのかみもとはる)(神明夢想東(とう)流)らがある。

[渡邉一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android