神面(読み)しんめん

改訂新版 世界大百科事典 「神面」の意味・わかりやすい解説

神面 (しんめん)

翁面をはじめとする古能面や各種の鬼面が,よく神社神体とされたり,祈願のために奉納されたりしているが,これらを総称して神面ということがある。しかし狭義には,本来芸能に使用されたものでなく,奉納のために作られた鬼形仮面と解したほうがよいであろう。阿吽(あうん)一対のものが多く大小さまざまで,使用する目的でないから,裏をくらなかったり,目を抜かないものが多い。遺品は南北朝以後のものをみる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 田辺

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android