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阿吽 あうんa-hūṁ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

阿吽
あうん
a-hūṁ

サンスクリット語のアルファベットの最初の字音る「ア」と最後の字音である「フーム」をさす言葉。密教では,この2字が万有の始原と究極を象徴するとし,それぞれ万有の原理,それらの帰着する智徳を示すとする。また,前者を悟りを求める心 (菩提心) ,後者をその結果としての涅槃 (ねは) にあてることもある。

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デジタル大辞泉の解説

あ‐うん【××吽/××呍】

梵語のaとhūṃの音写。「」は口を開いて出す音声、「」は口を閉じて出す音声》
梵字の12字母の、初めにある阿と終わりにある吽。密教では、この2字を万物の初めと終わりを象徴するものとし、菩提心涅槃(ねはん)などに当てる。
仁王(におう)狛犬(こまいぬ)などにみられる、口を開いた阿形(あぎょう)と、口を閉じた吽形(うんぎょう)の一対の姿。
吐く息と吸う息。呼吸。
相対・対比など相対する二つのものにいう語。

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百科事典マイペディアの解説

阿吽【あうん】

阿の音と吽の音。梵音のアとフームの音写。阿は口を開いて出す最初の音。吽は口を閉じて出す最後の音。密教では阿は万物の原因(理),吽は万物の結果(智)とする。寺の門や神社にある仁王獅子狛犬(こまいぬ)などは阿吽を表す。

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世界大百科事典 第2版の解説

あうん【阿吽 a hūṁ[サンスクリツト]】

〈阿〉字は口を開くと最初に出てくる音で,梵字アルファベットの最初の字。いっさいの字,いっさいの音声はaを本源とするから,a字は諸法の本初を表す。また,〈吽〉字は口を閉じた最後の音で,諸法の終極を表す。したがって〈阿吽〉の2字をもっていっさいの存在者が生起する根源たる実相(諸法の存在論的根拠たる存在そのもの)と,智慧をもって迷いを破してその本源へ帰滅すべきであるという存在の真実を表現する。【津田 真一】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

阿吽
あうん

サンスクリット語のア・フームa-hの音写。密教では、「阿」は口を開いて発音する最初の音声で、すべての字音は阿を本源とし、「吽」は口を閉じて発音する音声で、字音の終末とする。また、阿は呼気、吽は吸気であるとともに、それらは万有の始源と究極とを象徴する。さらに阿字には不生(ふしょう)、吽字には摧破(さいは)の意があるなどとする。この2字の密教的な解釈については、空海の『吽字義(うんじぎ)』と『秘蔵宝鑰(ひぞうほうやく)』に詳しい。寺院の山門に安置する仁王(におう)や向拝(ごはい)の左右の柱頭にある獅子(しし)、神社の狛犬(こまいぬ)(高麗犬の意)などで、向かって右が口を開き、左が口を閉じているのは、阿吽を表す。相撲の仕切りなどで、呼吸があうのを「阿吽の呼吸」という。[宮坂宥勝]

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