福束新田(読み)ふくづかしんでん

日本歴史地名大系 「福束新田」の解説

福束新田
ふくづかしんでん

[現在地名]輪之内町福束新田

旧福束輪中の西端に位置し、東は中郷なかごう新田、西はなか堤をもって豊喰とよばみ新田に接する。元和七年(一六二一)長良ながら(現岐阜市)の尾張藩御用商人中島両以が一八歳のとき当地を訪れ開発にあたり、美濃郡代岡田将監善同は両以の開発に多大の便宜を図ったという(延宝三年「中島両以記文」川出文書)。寛永二年(一六二五)の岡田将監の検地により高六六五石余(文化九年村明細帳)正保郷帳に村名がみえ、幕府領、田高五八六石余・畑高七〇石余。宝暦一三年(一七六三)大垣藩預所となり、幕末に至る(岐阜県史)。前掲村明細帳によると村高六六五石余、うち堤敷・堤土取跡引・江堀敷引で残高六四五石余、田四七町七反余・畑七町一反余、家数八二・人数三七五、馬六、悪水小圦一〇、水門一があり、悪水落江料を海松みる新田へ出納、中堤の長さ三一〇間。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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