福連木村(読み)ふくれぎむら

日本歴史地名大系 「福連木村」の解説

福連木村
ふくれぎむら

[現在地名]天草町福連木

しも島の中央山地から西流して天草灘に注ぐ下津深江しもつふかえ川の上流に広がる村。今日では天草下島横断有料道路が開通し、交通も便利になったが、以前は福連木越といわれた難所であった。享保一三年(一七二八)の「国志草稿」に「下津深江ニ海陸トモニ二里、当村ハ出入ノ口一ツ難処ナリ」とある。慶長国絵図に村名がみえ、正保郷帳に高一一六石二斗余とある。万治二年(一六五九)石高半減により八一石九斗余となった(天草風土考)。大江組に属し、庄屋は尾上家。福連木の留山は山方役人が管理していたが、尾上家も山方役人に協力し山方番所ともよばれた。尾上家は御山の監視役を兼ねていたため、その地位は高く、大庄屋同様帯刀を許されていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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