出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…しかしその後幕府や社寺における職務日記の記載が盛んになり,宮廷でも《御湯殿上日記》以下の女房日記をはじめ,《議奏日次案》や禁裏・仙洞の執次詰所(とりつぎつめしよ)日記などが書きつがれ,さらに伏見宮以下の各宮家の家司日記など,公武にわたって各種各様の職務日記が記録された。 これに対し個人の私的な日記の早い例としては,746年(天平18)の具注暦に書き込まれた記文があるが,さらに公家の間に日記の記載が盛んになるに伴い,公日記に対し〈私記〉とか〈私日記〉の称も生まれた。そのある程度まとまった記文を今日に伝える最初は,《宇多天皇御記》以下の三代御記であろうが,以後,天皇・皇族,摂関以下公卿・殿上人・官人,武家・僧侶・学者文人等,各階層の人々によって書かれた日記が数多く伝存している。…
※「私記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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