日本歴史地名大系 「私都古窯跡群」の解説 私都古窯跡群きさいちこようせきぐん 鳥取県:八頭郡郡家町私都古窯跡群[現在地名]郡家町花原・山田・下坂・奥谷など私都川中流域の丘陵にある須恵器窯跡群で、上流より福地(ふくち)・篠波(ささなみ)・山路(やまじ)・花原(はなばら)・山田(やまだ)・下坂(おりさか)・奥谷(おくだに)の各支群に一―二六基の窯跡が所在しており、総称して私都古窯跡群とよぶ。操業時期は採取された遺物からみて、五世紀末―一二世紀初頭と考えられるが、中心となるのは八―九世紀である。昭和六一年(一九八六)山田地区において調査が行われ二基の窯跡が検出された。窯跡はいずれも小型のもので一一世紀前半から一二世紀初頭にかけて、須恵器系陶器の生産が行われていることが知られた。同六二年には下坂地区で調査が行われ四基の窖窯と作業場などが確認された。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報