稲多村
いなだむら
[現在地名]福井市稲多町・稲多元町・稲多新町・稲多浜町
九頭竜川右岸、舟橋の北詰付近に位置する。南対岸の舟橋村の分村といわれ、慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図に「舟橋渡り村」(高三八・五〇六石)とあるのがこの地である。元禄郷帳以降稲多村となるが、正保郷帳ではまだ舟橋渡村として村高三八石余が記され、そのすべてが畠方。これは当村が北陸街道に沿った街村で、舟橋の袂にあったため、宿場として旅人宿や茶屋が軒を連ねたためと思われる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 