稲村隆一(読み)いなむら りゅういち

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「稲村隆一」の解説

稲村隆一 いなむら-りゅういち

1898-1990 大正-昭和時代の農民運動家,政治家
明治31年3月7日生まれ。稲村順三の兄。大正14年日本農民組合にはいり,15年新潟県の木崎村小作争議指導。昭和3年三・一五事件で検挙される。社会大衆党をへて,戦時中東方会に属し,戦後公職追放となる。30年衆議院議員(当選4回,社会党)。平成2年11月20日死去。92歳。北海道出身。早大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の稲村隆一の言及

【木崎村小作争議】より

…7月25日の上棟式当日,1000名を超える農民デモ隊と取締りにきた警官隊が衝突し,三宅正一ら25名が検挙された(久平橋事件)。その後は浅沼稲次郎,稲村隆一らの指導のもとに,耕作権確立の要求をかかげ,婦人団の上京陳情,新潟高等農民学校設立などをおこない,27年7月には久平橋事件検束者の全員無罪をかちとった。しかし,日農の分裂や,地主団体と密接な連絡をもった警察の徹底した取締りの前に,この争議は県当局の調停にゆだねられ,その結果土地取上げが認められた。…

【全農】より

…この年,全農は大衆行動をいっさい休止して挙国一致に協力する方針を打ち出し,戦争協力を表明した。そして翌38年2月には,全農から大日本農民組合(杉山元治郎,三宅正一ら)が分裂し,また稲村隆一,長尾有らが東方会支持の日本農民連盟を結成したため,全農はここに解体した。
[第2期]
 第2次大戦後に結成された農民組合の全国組織。…

※「稲村隆一」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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