稲生川
いなおいがわ
奥入瀬川から取水し三本木台地の中央を東流する。安政二年(一八五五)新渡戸伝による三本木原の新田開発のための取水工事が始められた。一番穴堰は熊ノ沢から鞍出山(倉出山)を掘抜いて矢神に至る一千四〇〇間で、難工事の末翌年四月貫通して奥入瀬川からの取水がなった。半年後、奥入瀬川上流の熊ノ沢川からの取水口を完成し、さらに矢神から京ノ館までの陸堰一千五〇〇間を掘り、法量―段ノ台(現上北郡十和田湖町)間の二番穴堰九〇〇間余の工事も進めた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 