積取比率(読み)つみとりひりつ(その他表記)cargo sharing

日本大百科全書(ニッポニカ) 「積取比率」の意味・わかりやすい解説

積取比率
つみとりひりつ
cargo sharing
trade sharing

海上輸送が取り扱っているその国の全輸出貨物のうち、自国船が輸送している貨物の割合をいう。自国船のみでなく、その国の海運会社が外国船を用船チャーター)して、それに輸送させた割合を含める。その国の国際貿易にとって、安定した輸送手段の確保の程度、その国の海運の国際収支寄与率や国際市場における競争力などを判定する重要な指標である。1970年代に入ると、日本船の便宜置籍船(べんぎちせきせん)化により、日本船の積取比率減少、外国用船の積取比率が増大した。1997年(平成9)の日本商船隊の積取比率は、輸出で日本船2%、外国用船37%(合計39%)、輸入でそれぞれ17%、37%(合計54%)であった。2006年においては、輸出で2%、35%(合計37%)、輸入でそれぞれ6%、55%(合計61%)となっている。

[篠原陽一]

『篠原陽一編著『現代の海運』(1985・税務経理協会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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