穴切(読み)あなぎり

日本歴史地名大系 「穴切」の解説

穴切
あなぎり

[現在地名]甲府市たから一―二丁目・丸の内まるのうち二―三丁目

城下の南西にあたり、あい川左岸に接して位置する郭外の武家地。町の西に続き南は飯田新いいだしん町で、地籍上は上飯田村西青沼にしあおぬま村分に属した(享保一〇年「御用留帳」県立図書館蔵)地名は地内にある穴切神社にちなむ。元禄三年(一六九〇)の甲府町絵図写(坂田家文書)にはみえず、享保九年(一七二四)の甲府町方並寺社諸品申送帳(若尾資料)に穴切組屋敷と記されているので、柳沢氏の甲府藩時代に組屋敷が設けられたのであろう。享保九年三分代官の一つとして上飯田代官所が組屋敷に隣して置かれ、翌一〇年春には江戸から派遣された二〇人の小人が組屋敷に住したが、まもなく六人の断絶により小人は一四人になったという(裏見寒話)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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