空中写真測量(読み)くうちゅうしゃしんそくりょう(英語表記)aerial photogrammetry

日本大百科全書(ニッポニカ) 「空中写真測量」の意味・わかりやすい解説

空中写真測量
くうちゅうしゃしんそくりょう
aerial photogrammetry
aerial photographic surveying

空中から撮影した写真を使う写真測量。主として飛行機から写した航空写真を使うが、気球人工衛星ドローン(無人航空機)から撮った写真を使うこともある。日本では全国を網羅する2万5000分の1地形図をはじめ、都市計画図、森林基本図、道路・河川台帳図や、道路、鉄道やダム工事などの計画図をはじめ、大部分の地図は空中写真測量によってつくられている。また、写真の映像を観察して森林の成長度や病虫害の調査を行う森林判読地質構造を判定して石油などの地下資源を探査する地質判読、そのほか土壌の判読や考古学遺跡の調査判読などの空中写真判読も写真測量の一分野である。

[尾崎幸男 2016年11月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の空中写真測量の言及

【写真測量】より

…対象物を撮影した写真を用いて,位置の測定や内容の判読を行う技術で,空中写真測量と地上写真測量に分けられる。人間は両眼で物を見ることによって三次元を認識できるが,写真測量でも同じ対象を2ヵ所から撮影し,その写真上での像の位置の違いを精密に測定することによって三次元計測を行う。…

※「空中写真測量」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android