突拍子(読み)トッピョウシ

デジタル大辞泉 「突拍子」の意味・読み・例文・類語

とっ‐ぴょうし〔‐ピヤウシ〕【突拍子】

調子はずれなこと。度はずれなこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「突拍子」の意味・読み・例文・類語

とっ‐ぴょうし‥ピャウシ【突拍子】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 調子はずれであること。度はずれなこと。意外なこと。また、そのさま。突飛。とっぴょうず。とろっぴょうし。どひょうし。
    1. [初出の実例]「飛拍子風握ッたる力草」(出典:雑俳・おきな草(1752))
    2. 「調子が相変らず突拍子であった」(出典:爛(1913)〈徳田秋声〉二二)

突拍子の語誌

( 1 )教訓抄」(一二三三)や「体源抄」(一五一二)の記述に、打楽器抑揚のある奏法を「加拍子」といい、とくに鞨鼓拍子の奏法を「突拍子(とひょうし)」というとあり、「とっぴょうし」はこれを比喩的に用いて成立した表現と思われる。しかし、語源は早くから不分明になっていた。
( 2 )江戸中期から、これを強めて「とっぴょうしもない」の形が多く用いられ、近代でも「とっぴょうしな」の形が用いられている。

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