窪川土居跡(読み)くぼかわどいあと

日本歴史地名大系 「窪川土居跡」の解説

窪川土居跡
くぼかわどいあと

[現在地名]窪川町新開町

土佐藩の家老窪川山内氏(林氏)の居館跡で、現在も「お土居」とよばれているが、昔の面影はなく工場や商店街になっている。慶長六年(一六〇一)山内一豊から家老に任ぜられた林勝吉は、親我内おやがうち村など窪川村周辺三五ヵ村に約五千石の知行地を与えられた。同時に山内の姓と一豊の「一」の字を許され、山内一吉と称して窪川に来住、吉見よしみ川を挟んで茂串しげくし山と対峙する古渓こけい山に城を築き、城の南麓に土居を構えた。土居前の吉見川には橋を架け、現茂串町やほん町一帯に家中侍を住まわせ、土佐西部の警備に当たった。城は元和元年(一六一五)の一国一城令で廃城となったが、土居屋敷には居屋・奥殿・台所・馬屋・武器庫などがあり、周囲は土塀で囲まれていたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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