日本大百科全書(ニッポニカ) 「立ち乗り電動二輪車」の意味・わかりやすい解説
立ち乗り電動二輪車
たちのりでんどうにりんしゃ
二輪タイプのパーソナルモビリティ(一人乗り移動用ロボット)。ジャイロセンサーの働きにより、前に体重を移動すると加速、後ろに体重を移動すると減速、右足に体重を掛けると右折、左足に体重を掛けると左折できる。アメリカのセグウェイ社が2001年に発売したセグウェイは、未来の乗り物として大きな話題をよんだ。欧米ではショッピングセンター内での店員の移動などに使われており、公道での使用許可が出ている国では、警察官がパトロール用に使用している例が多い。小回りが利き渋滞にまき込まれないことから、メッセンジャー用に使用されている例も多い。
日本では道路交通法制度上、公道での使用は認められていないため私有地や屋内での限定的な使用しかできず、ゴルフ場でカート代わりにしたり、国際空港で警備用として使用されるなど、一部の利用にとどまっている。
茨城県つくば市は2011年(平成23)3月に内閣府から「つくばモビリティロボット実験特区」として認定された。それに伴い、立ち乗り電動二輪車は「小型特殊自動車」と「原動機付自転車」に分けられ、セグウェイは小型特殊自動車扱いとなった。エリア内の公道では、セグウェイによる防犯パトロールや市職員を対象としたセグウェイを使った通勤実験、一般参加できるセグウェイツアーなどが行われている。トヨタ自動車は2013年4月からWinglet(ウィングレット)の走行実験を実施、早期の商品化を目ざしている。
[編集部]