立ち栄ゆ(読み)タチサカユ

デジタル大辞泉 「立ち栄ゆ」の意味・読み・例文・類語

たち‐さか・ゆ【立ち栄ゆ】

[動ヤ下二]
草木などが盛んに茂る。
「山のかひに―・ゆる葉広熊白檮くまかし」〈・下・歌謡
時を得て栄える。時めく。繁栄する。
「―・え給へるこそ、たぐひなきやんごとなさなめれ」〈増鏡内野の雪〉

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精選版 日本国語大辞典 「立ち栄ゆ」の意味・読み・例文・類語

たち‐さか・ゆ【立栄】

  1. 〘 自動詞 ヤ行下二段活用 〙 ( 「たち」は接頭語 )
  2. 草木などが茂り栄える。
    1. [初出の実例]「山の峡(かひ)に 多知邪加由流(タチサカユル) 葉広熊白檮(くまがし)」(出典古事記(712)下・歌謡)
    2. 「山城の久世の社の草な手折りそ わが時と立栄(たちさかゆ)とも草な手折りそ」(出典:万葉集(8C後)七・一二八六)
  3. 時を得て繁栄する。時めく。
    1. [初出の実例]「大后の宮、天の下に三笠山と戴かれ給ひ、日の本には箒木とたちさかえおはしましてより」(出典:栄花物語(1028‐92頃)駒競の行幸)

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