立花貞二郎（読み）タチバナ テイジロウ

新撰 芸能人物事典 明治～平成

立花 貞二郎
タチバナ テイジロウ

職業

俳優(女形)

別名

別名=中村 芝鷺

生年月日

明治26年

出生地

東京市浅草区新谷町(東京都 台東区)

経歴

幼少期より歌舞伎の中村芝鶴に弟子として預けられ子役として舞台を踏む。本格的初舞台は明治38年新派劇団の「己が罪」。42年活動写真の世界に入り、大正2年日活向島撮影所開設と同時に合流。薄幸のヒロインにぴったりの容姿でたちまち新派活動写真で最高の人気女形スターとなる。とりわけ4年「カチューシャ」は大当たりする。「サンフランシスコ・クロニクル」紙の記者も「立花こそ日本のメアリー・ピックフォードだ」と評した。他の出演作に「復活」「不如帰」「うき身」など。

没年月日

大正7年 11月11日 (1918年)

伝記

増殖するペルソナ―映画スターダムの成立と日本近代 藤木 秀朗 著(発行元 名古屋大学出版会 ’07発行)

出典　日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典　明治～平成」（2010年刊）

20世紀日本人名事典

立花 貞二郎
タチバナ テイジロウ

明治・大正期の俳優(女形)

生年

明治26(1893)年

没年

大正7(1918)年11月11日

出生地

東京市浅草区新谷町(現・東京都台東区)

別名

別名=中村 芝鷺

経歴

幼少期より歌舞伎の中村芝鶴に弟子として預けられ子役として舞台を踏む。本格的初舞台は明治38年新派劇団の「己が罪」。42年活動写真の世界に入り、大正2年日活向島撮影所開設と同時に合流。薄幸のヒロインにぴったりの容姿でたちまち新派活動写真で最高の人気女形スターとなる。とりわけ4年「カチューシャ」は大当たりする。「サンフランシスコ・クロニクル」紙の記者も「立花こそ日本のメアリー・ピックフォードだ」と評した。他の出演作に「復活」「不如帰」「うき身」など。

出典　日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）

朝日日本歴史人物事典

立花貞二郎

没年：大正7.11.11(1918)
生年：明治26(1893)
明治大正期の女形映画俳優。東京浅草生まれ。子役として歌舞伎や新派で舞台経験を積む。明治42(1909)年映画界に入り,吉沢商店,Mパテー商会を経て大正2(1913)年に日活向島撮影所に入社,薄幸のヒロイン役が人気を呼んだ。同じ新派出身の二枚目俳優関根達発との競演作「カチューシャ」(1914)が代表作。女優登場以前の日活映画の人気女形スターだった。主な出演作に「復活」「不如帰」「うき身」など。大正7(1918)年帰山教正らの純映画劇運動が起こり,映画の女優登用は彼の没後,本格化した。<参考文献>岡村紫峰『活動俳優銘々伝』

(長崎一)

出典　朝日日本歴史人物事典：（株）朝日新聞出版