竜門郷(読み)りゆうもんごう

日本歴史地名大系 「竜門郷」の解説

竜門郷
りゆうもんごう

現吉野町北部と宇陀郡大宇陀町南部を占める中近世の郷名。元禄郷帳の立野たちのやなぎ香束こうそく色生いろう小名こな大野おおの山口やまぐち平尾ひらお佐々羅ささら三津みづたきはた西谷にしたに東千股ひがしちまた志賀しが津風呂つぶろ河原屋かわらや峯寺みねでら矢治やじ(現吉野町)まき田原たわら栗野くりの(現大宇陀町)二一ヵ村を含み、明治二二年(一八八九)成立の竜門村の地域にほぼ該当する。

中世は竜門寺りゆうもんじ庄で、竜門庄・竜門郷ともよばれた。享保二一年(一七三六)の「大和志」には「竜門荘」として二一ヵ村をあげるが、村名は上記の元禄郷帳と変わらない。また旗本中坊氏領三千五〇〇石の村々すなわち小名・柳・香束・平尾・西谷・峯寺志賀・滝ノ畑・立野・矢治、西摩志にしまし比曾ひそ持尾もちお矢走やばせ岩壺いわつぼ(現大淀町。矢走は相給村)一五村の代官所が竜門郷平尾村にあったことから竜門郷一五ヵ村と俗称したこともある(享和二年「吉野郡竜門郷十五ケ村明細帳」)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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