竜間村(読み)たつまむら

日本歴史地名大系 「竜間村」の解説

竜間村
たつまむら

[現在地名]大東市竜間

讃良さらら郡に属し、野崎のざき寺川てらがわ中垣内なかがいとう三村の東、生駒山地の山間を占め、東は田原たわら(現四條畷市)。集落は標高約二五〇―三〇〇メートルの高地にある。村の南部を中垣内(竜間峠越)の道(古堤街道)が通り、南東の国境を経て大和に入る。地名は竜にまつわる雨乞伝承に起源する。村の北はむろ池のある南野みなみの(現四條畷市)で、同池は讃良氷室の氷を切出す池であったと考えられている(四條畷市の→讃良氷室跡。当地も同様の寒冷地で、冬季の結氷を採取して保存し、夏季に大坂へ出荷していた。大正末年頃まで続いていたという。室池から当地にかけての山間地は古代の山家やまが(和名抄)に含まれていたと考えられるが、この郷名は地域の特色をよく表している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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