大阪平野の東にあって大阪府と奈良県・京都府との境界をなし、北の
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
奈良県と大阪府との境界を南北に走る狭長な山地。南北約35キロメートル、東西約5キロメートル。主峰は生駒山(642メートル)、北端は男山(おとこやま)丘陵、南端は大和(やまと)川渓谷で、さらに渓谷を越えて二上(にじょう)旧火山群を含む金剛(こんごう)山地が続き、この山地とともに金剛生駒紀泉国定公園に指定されている。地質は大部分が花崗(かこう)岩で、成因は従来、地塁山地(傾動地塊)とされてきたが、近年は褶曲(しゅうきょく)山地説が有力となっている。大阪平野に臨む西斜面は急傾斜の断層崖(がい)で、樹木や藪(やぶ)で覆われ、傾斜変換線に沿って宅地化がみられる。奈良盆地側の東斜面は緩傾斜で、谷に沿って耕地が開け、住宅地の造成が盛んである。大和川渓谷の南斜面は山麓(さんろく)から山腹にかけてブドウ畑が展開する。主峰生駒山の東山腹には「生駒の聖天(しょうてん)さん」で親しまれる宝山寺(ほうざんじ)があり、山麓にかけて門前町が発達する。山地南部には信貴山(しぎさん)(437メートル)があり、その南東山腹に「信貴山の毘沙門さん(しぎさんのびしゃもんさん)」で知られる朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)がある。大阪―奈良間の横断路として阪奈道路が走り、途中竜間(たつま)峠付近から、生駒山頂を経由する信貴生駒スカイラインが分岐する。また、近畿日本鉄道奈良線が新生駒トンネルを通して大阪―奈良間を結ぶ。
[菊地一郎]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…大阪府と奈良県の境をなして南北にのびる生駒山地の主峰。標高642m。…
※「生駒山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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