日本歴史地名大系 「笠取西庄」の解説 笠取西庄かさとりにしのしよう 京都府:宇治市西笠取村笠取西庄笠取山一帯に成立した上醍醐観音堂領の荘園。笠取川を隔てて笠取東庄と対する。もともと参議清原長谷が施入した醍醐清住寺領で、承和一三年(八四六)八月一三日に官省符荘となったと伝える(醍醐雑事記)。天徳年中(九五七―九六一)大宰大弐藤原国光により上醍醐観音堂が創建されるが、当荘が観音堂領になった経緯を「醍醐雑事記」所収の長元七年(一〇三四)九月二八日付太政官符は次のように伝える。康保元年(九六四)一二月二六日、観音堂に近江国加挙稲三千束が宛給された。ところが「清住寺所領笠取西庄」が観音堂近辺にあったので、長保二年(一〇〇〇)その加挙稲と当荘とを相博しようとした。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報