笠郎女(読み)かさのいらつめ

百科事典マイペディア 「笠郎女」の意味・わかりやすい解説

笠郎女【かさのいらつめ】

奈良時代《万葉集》第4期の歌人閲歴・生没年不詳。笠金村の女(むすめ),笠御室の女,笠麻呂沙弥満誓)と縁故ある女性等の説がある。《万葉集》に計29首入集しており,これは女性では大伴坂上郎女に次ぐ歌数。すべて大伴家持への恋歌短歌の形式。〈暮陰草(ゆうかげくさ)〉〈大寺(おおてら)〉等,独特の歌語を用いることが多く,多彩に相聞の情を歌っている。

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