化学辞典 第2版 の解説
第四級アンモニウム化合物
ダイヨンキュウアンモニウムカゴウブツ
quaternary ammonium compound
アルキル基またはアリール基がN原子に4個結合した陽性のアンモニウム構造をもつ化合物の総称.一般式R4N+ X-で示され,単にアンモニウム塩ともいう.通常,第三級アミンにヨウ化アルキルを反応させてヨウ化物を合成し,その複分解によってほかのハロゲンや鉱酸との塩に変換される.
R3N + R′I → R′ R3N+ I-
無色の結晶性固体.4個のRがすべて異なる場合には光学異性体が存在する.長鎖アルキル基をもつ塩は界面活性剤や相間移動触媒として広く用いられる.ハロゲン化物を酸化銀で処理すると得られる水酸化物(水酸化第四級アンモニウム)は強アルカリ性を示す.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報