第2次戦略兵器削減条約(読み)だいにじせんりゃくへいきさくげんじょうやく(その他表記)Strategic Arms Reduction Treaty II; START II

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「第2次戦略兵器削減条約」の意味・わかりやすい解説

第2次戦略兵器削減条約
だいにじせんりゃくへいきさくげんじょうやく
Strategic Arms Reduction Treaty II; START II

核弾頭と,核弾頭を運搬するミサイルおよび爆撃機の数量削減を目指した,アメリカ合衆国とロシア間の軍縮条約第1次戦略兵器削減条約 START Iに続き,1993年1月,アメリカのジョージ・H.W.ブッシュ大統領とロシアのボリス・エリツィン大統領の間で調印された。戦略核弾頭を 2000年までに 3800~4250発,2003年までに 3000~3500発に削減することとし,複数独立目標弾頭 MIRV化された大陸間弾道ミサイル ICBM全廃も定めた。START Iの調印および批准の遅れをうけ,のちに達成期限はそれぞれ 2004年,2007年に延期された。アメリカは,ロシア議会審議の遅れをおもな理由として 1996年まで批准せず,ロシアでは,ABM制限条約履行に消極的なアメリカの姿勢を懸念し,批准への反発が強まっていた。2000年4月,ロシアは START IIを批准し,引き換えにアメリカに対し ABM制限条約の維持を要求した。2002年6月にアメリカが ABM制限条約から脱退すると,ロシアは START IIの義務を負うことを拒否,START IIが発効することはなかった。(→戦略攻撃能力削減に関する条約

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