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戦略攻撃能力削減に関する条約 せんりゃくこうげきのうりょくさくげんにかんするじょうやくStrategic Offensive Reductions Treaty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

戦略攻撃能力削減に関する条約
せんりゃくこうげきのうりょくさくげんにかんするじょうやく
Strategic Offensive Reductions Treaty

戦略核兵器の削減に関するアメリカ合衆国とロシア間の軍縮条約。正式名称は,アメリカ合衆国とロシア連邦との間の戦略的攻撃 (能力) の削減に関する条約 the Treaty Between the United States of America and the Russian Federation on Strategic Offensive Reductions。通称モスクワ条約。第2次戦略兵器削減条約 START IIに続き,1997年3月,アメリカのビル・クリントン大統領とロシアのボリス・エリツィン大統領は,第3次戦略兵器削減条約 START IIIの交渉を開始した。しかし,ABM制限条約をめぐり議論が行きづまったため,状況の変化に応じて弾頭の再配備を可能とする道がとられ,2002年5月24日,アメリカのジョージ・W.ブッシュ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領が戦略攻撃能力削減に関する条約に調印し,2003年批准された。条約では 2012年12月31日までに戦略核兵器を 1700~2200発に削減することを定めているが,運搬手段の廃棄は義務づけず,配備をはずれた弾頭の保管を認めている。また検証措置については,第1次戦略兵器削減条約 START Iの規定に従うとした。条約は履行されたが,2009年に START Iが失効するため,その後継条約が必要であった。2003年のアメリカによるイラク占領,2008年のロシアのジョージア(グルジア)侵攻といった緊張から交渉は困難になったが,2009年初め,バラク・オバマ大統領率いるアメリカ新政権発足に伴い両国間の合意が可能となり,2010年4月8日,オバマ大統領とロシアのドミトリー・メドベージェフ大統領は新STARTに調印した。新STARTでは,START Iの検証措置を基盤に新たな検証体制を確立し,両国の核弾頭数を 1550発,運搬手段を 800基に削減すると定めている。

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