等速ジョイントの実用化

日本の自動車技術240選 「等速ジョイントの実用化」の解説

等速ジョイントの実用化

・等速ジョイント原理は、入力軸と出力軸の中間にあって、回転を伝える複数のボールが両軸間角度の2等分面上、すなわち、両軸が対称関係をなす基準面上に常に位置するようにボール溝を設定することにある。・この原理を活用した等速ジョイントは、イギリスのGKMで考えられていたが、実用化には至っていなかった。・そこで、NTN(当時の東洋ベアリング)と富士重工とが共同開発を行い、世界初の構造をもつ伸縮可能な等速ジョイントの試作&試験確認を重ねた結果、ついに実用化にこぎつけた。保管場所富士重工業株式会社スバル技術本部技術管理部(〒373-8555 群馬県太田市東本町10-1)
製作(製造)年1966
製作者(社)富士重工業株式会社
資料の種類保存
現状非公開
会社名富士重工業㈱
適用車種スバル1000
製作開始年1966
構造・方式・手段・方法等内輪を延ばして内面に溝を切り、ボールによるスライド機能をもたせる構造。
機能・作用等伸縮を吸収する機能をもち、且つ角度がついても等速回転を伝える。
効果FF車の最大の問題点であったユサユサ振動の解決。
特徴GKNの発案になる等速ジョイントDOJ(ダブルオフセット・ジョイント)は、NTN(当時の東洋ベアリング)との共同開発において、世界で初めて試作され、伸縮可能な等速ジョイントとして、その後の世界のFF車の発展に大きく寄与した。
参考文献内燃機関33巻11号、富士重工三十年史、富士重工技術人間史「スバルを生んだ技術者たち」
その他事項設計者(代表):小口芳門;実写所在:スバルギャラリー(太田);

出典 社団法人自動車技術会日本の自動車技術240選について 情報

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