筒羽野村(読み)つつはのむら

日本歴史地名大系 「筒羽野村」の解説

筒羽野村
つつはのむら

近世の吉松郷域をおおよその領域としたと考えられる中世の村。大隅国建久図田帳に島津庄寄郡として「筒羽野四十八丁五段一丈」とみえ、注記によると筒羽野村は筥崎はこざき(現福岡市東区)の浮免田四〇余丁のうち一五丁を押募り、その残りは国務に従わずほしいままに弁済使が私用していたという。実際には島津庄一五丁・筥崎宮領三三丁五段であったと推定される。地頭の注記はないが島津忠久と考えられる。忠久は建仁三年(一二〇三)の比企氏の乱で没落したので、当地は幕府領として地頭職は北条氏に与えられ、元久元年(一二〇四)の頃、御内(北条氏の被官)である愛甲氏が代官として置かれたという(「山田聖栄自記」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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