箕作 麟祥(読み)ミツクリ リンショウ

新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「箕作 麟祥」の解説

箕作 麟祥
ミツクリ リンショウ


肩書
元老院議官,貴院議員

旧名・旧姓
初名=貞一郎

生年月日
弘化3年7月29日(1846年)

出生地
江戸・津山藩邸

学位
法学博士〔明治21年〕

経歴
生後すぐに父を失い、祖父箕作阮甫について洋学を学ぶ。文久元年15歳で蕃書調所に出仕、3年祖父を継いで幕臣に列せられ外国奉行翻訳方につとめ、慶応3年パリ万国博覧会派遣使節徳川昭武一行に従ってフランスに留学。明治元年帰国、新政府に出仕して開成所御用掛を命ぜられ一等訳官、2年大学中博士、4年同大博士、6年翻訳局長、10年司法大書記、13年太政官大書記官に累進し、フランス民法典など西洋法律の翻訳に従事し、ボアソナードらとともに民法はじめわが国成文法の起草尽力。この間明六社員として啓蒙活動にも力を注いだ。さらに東京学士院会員、元老院議官、司法次官、貴族院議員、行政裁判所長官、和仏法律学校(現・法政大学)校長を歴任。また民法・破産法・商法編纂委員となり、明治民法・商法編纂に貢献した。30年死に際して男爵を与えられた。訳書に「万国政体論」「デルソル氏仏国民法解釈」「仏蘭西法律書」など。

没年月日
明治30年11月29日

家族
父=箕作 省吾(地理学者) 祖父=箕作 阮甫(蘭学者)

出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報