箪笥・担子(読み)たんす

精選版 日本国語大辞典 「箪笥・担子」の意味・読み・例文・類語

たん‐す【箪笥・担子】

〘名〙 ひきだしや開き戸があって、衣類書物茶器などを整理して入れておく木製の箱状の家具たんし。〔文明本節用集(室町中)〕
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「長持七さを、箪笥(タンス)が四さをで、目移がしてならねへはな」
[語誌](1)中国では、竹または葦で作られた、飯食を盛るための器のことを「箪」「笥」といい、丸いものが「箪」、四角いものが「笥」であった。
(2)日本における「箪笥」の初期形態がどのようなものであったか知ることはできないが、「書言字考節用集‐七」には「本朝俗謂箪笥」とあり、近世初期には書籍の収納に用いられていたようである。

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