米中貿易摩擦(読み)べいちゅうぼうえきまさつ(その他表記)US-China trade disputes

共同通信ニュース用語解説 「米中貿易摩擦」の解説

米中貿易摩擦

世界の二大経済大国である米国中国通商を巡る対立。関係が悪化すれば、世界経済への打撃も大きくなる。トランプ米大統領は第1次政権時に中国からの輸入品追加関税発動。中国も報復関税で応じた。第2次政権でも、合成麻薬の流入を理由にした対中追加関税皮切りに関税引き上げの応酬発展双方がかけ合う関税率は100%を上回る水準に達したが、5月の協議で大幅に引き下げることで合意した。(ワシントン共同)

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知恵蔵 「米中貿易摩擦」の解説

米中貿易摩擦

米国の貿易統計によれば、2006年の対中国貿易赤字は2300億ドルに達し、同国の貿易赤字の28%を占めるに至っている。これを背景に両国の間で貿易摩擦が強まっている。1990年代までは日米間での貿易摩擦が恒常化していたが、米中間では中国市場の開放度が問題になることが少ない反面、知的所有権問題や通貨面(人民元切り上げ)での圧力に結びつきやすい。2007年に入ってからは、中国製の玩具や食品の安全性に対する懸念が広まり、問題をさらに複雑にしている。中国も輸出品に対する実質的な増税措置(付加価値税の一種である「増値税」の還付額を減額もしくは廃止)や鋼材・自動車輸出の許可制への移行、輸出企業への低利融資の廃止などの輸出抑制策を打ち出しているが、必ずしも功を奏していない。米国内でも国際政治上、中国の協力を必要とする行政府が比較的寛容なスタンスなのに対して、地元選挙民を意識した議会では対中強硬姿勢がとられる傾向がある。近年では世界貿易機関(WTO)の場でも模倣品・海賊版対策を不服として米国の対中提訴が相次いでいるのに対し、中国も紙製品に対する反ダンピング関税の仮決定などを不服として逆に米国を提訴するなどの動きが出てきている。

(永田雅啓 埼玉大学教授 / 2008年)

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