報復関税(読み)ほうふくかんぜい

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

報復関税

貿易相手国がWTO(世界貿易機関)に違反した場合、報復として相手国からの輸入品に高関税を設定する規定。WTOでは関税に関する一般的な規定が設けられており、この規定に基づいて日本とWTOに加盟する各国は関税率を設定し、貿易を行なっている。しかし、もし貿易相手国がWTOに違反した場合は「対抗手段として高率の関税をかける」と日本独自の関税に関する規定である「関税定率法」では定められている。近年では2004年に、アメリカが反ダンピングを盛り込んだ「バード法」を制定した際に、報復関税が発動された。

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デジタル大辞泉の解説

ほうふく‐かんぜい〔‐クワンゼイ〕【報復関税】

自国の輸出品に対して相手国が不当に高い関税をかけた場合、その報復として相手国からの輸入品に対して高い関税をかけること。

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大辞林 第三版の解説

ほうふくかんぜい【報復関税】

ある国が自国の輸出品に対して不当に高い関税をかけた場合、その報復としてその国からの輸入品に対して同じように高い関税をかけること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

報復関税
ほうふくかんぜい
retaliatory duties

自国の輸出品に対してある国が不当に高い関税または輸入規制などの不利益の措置をとった場合、あるいは貿易協定に違反してダンピングなどの不公正な取引を行った場合、その国からの輸入品に対して報復的に賦課する差別関税の一種。日本でも関税定率法第7条において、日本の船舶、航空機、輸出貨物あるいは日本を通過する貨物に対して、他国よりも不利益な取扱いをした場合、その国からの輸入品に対しては、政令で国および貨物を指定し、報復として一般関税以外にその貨物の課税価格の100%以下の関税を課すことができるとしている。報復関税は、相手国からの不当な取扱いを改めさせたり、あるいは未然に防止し、自国の利益を守るためのものであるが、その安易な発動はしばしば相手国との報復合戦になるおそれがあり、別名戦闘関税ともいわれる。最近の事例として、2001年(平成13)4月、わが国がネギ、生シイタケ、畳表に対して暫定的なセーフガード(緊急輸入制限)を発動したのに対して、同年6月、中国が日本製の自動車、携帯電話、エアコンの3品目に対して報復として100%の特別関税を課したケースがある。[秋山憲治]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ほうふく‐かんぜい ‥クヮンゼイ【報復関税】

〘名〙 ある国が自国の輸出品に対して不当に高い関税をかけた場合、自国もその国からの輸入品に対して高率の関税を課すこと。〔袖珍新聞語辞典(1919)〕

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