最新 地学事典 「粘弾性リソスフェア」の解説
ねんだんせいリソスフェア
粘弾性リソスフェア
viscoelastic lithosphere
リソスフェアの曲げ変形は弾性プレートと近似して解析されることが多いが,リソスフェアは時間に依存する性質ももつ。特にリソスフェアの最下部では塑性流動が起こっているし,外縁隆起帯(outer rise)のように曲がったプレートの外縁部で破壊が起これば(実際に地震が起こっている),リソスフェア全体を弾性体と仮定することはできない。そこで,リソスフェアに粘弾性的な性質をもたせた解析がなされている。性質としては,摩擦強度と累乗流動則を用いた強度断面モデル(J.H.Bodine et al.,1981),線形および非線形マクスウェル・モデル(Y.Ida,1984;R.F.DeRito et al.,1986)などが仮定され,それぞれ現象をよく説明。しかし,地殻応力問題にも象徴されるように,リソスフェアがどのような非弾性的性質もつかはよくわかっていない。
執筆者:嶋本 利彦
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

