糞置遺跡(読み)くそおきいせき

日本歴史地名大系 「糞置遺跡」の解説

糞置遺跡
くそおきいせき

[現在地名]福井市二上町

二上ふたがみ北西部の微高地上に位置する、弥生から平安時代にかけて営まれた集落跡。当遺跡のある文殊もんじゆ山北麓地域は、天平宝字三年(七五九)・天平神護二年(七六六)の越前国足羽郡糞置村開田地図(正倉院蔵)にみえる荘園跡地として早くから重視されており、昭和四八(一九七三)、四九年調査が実施された。荘園・条里関係の遺構は確認できなかったが、建物跡・土壙墓・井戸跡・溝跡などきわめて多数の遺構が検出された。遺跡はさらに調査区の西方半田はんだ方面にも広がっていると思われ、規模や存続時期からみて、文殊山北麓地区では拠点的な集落であったのかもしれない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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